犬のしつけを始める前に知っておくべきこと

犬のしつけを始める前に知っておくべきこと

こんにちは。堀川春広と申します。

 

今でこそこんなふうに、のんきにホームページを作ったり、メールを送ったりしていますが、
その昔は私も犬のしつけがまったくできず、つらくてひどい状況でした。

 

生後2カ月から自分の子供のように育てきた犬が、
私が近付いただけで歯をむき出して唸って怒り、
それ以上近づけば激しく吠えられ噛みつかれました・・・

 

体重30キロの大型犬にそんなことをされたら、恐ろしい思いですし、
それ以上につらかったのは心の問題です。

 

「子犬から大切に育てたのに・・」
「たくさんかまったり遊んだりしてあげたのに・・」
「こんなはずじゃなかった・・」
「犬がかわいく思えなくなった・・」

 

あなたもそんな思いでこの手紙を見ていると思います。
あるいは、「これから飼うので心配」という方もいらっしゃるでしょう。

 

 

でも心配いりません。つらい気持ち・心配な気持ちも今日で終わりです。

 

なぜつらいか?心配か?

 

それは、犬の特性をあなたが良く理解していない・知らないからです。
犬のしつけを始める前の意識設定(マインドセット)ができていないからです。

 

まだ心の準備ができていないわけです。

 

その状態では、どんなに良い手法を知ったとしても
「実践できない・実践しても犬に伝わらない」ということが起こります。

 

そして、「やっぱりこの手法はダメだ」とあきらめ、
次の手法やしつけグッズを追い求める・・・
さらに犬と関係がこじれる・・・

 

という悪循環にはまってしまいます。

 

 

 

犬の立場になって考えてみたら

 

「そりゃそうだよな・・」と気付くことがたくさんあります。

 

人間は、幼少期のころにマインドセットや人間性が決まります。犬も同じです。
でも、それは大人や成犬になっても、少しずつ変えていくことができます。

 

この手紙や私からの情報をもれなく見ていくことで、変わっていくんです。
あなたの意識が変わると、
自然と振る舞いや何気ない態度やしぐさが変わっていきます。

 

すると、犬はそれをちゃんと感じ取ります。
学んで実践した手法の効果が何倍にもなります。
犬のしつけは全てがつながっているんです。

 

そのスタートが、これからあなたに学んでいただくマインドセットです。

 

 

大きく二つ絶対に守ってください

 

さて、では早速お話していきますが、大きく二つ絶対に守ってください。

 

@教えを受ける相手は一人にしぼること・その人の全てを学ぶこと
・情報のつまみ食いをしない
・情報を自分の都合の良いようにとらえないこと

 

A犬の特性を知ること
・犬には犬の本能があります
・犬にも知能や行動できることの限界があります
・子犬ならなおさらです

 

 

では、少し具体的に解説していきます。

 

 

@教えを受ける相手は一人にしぼること・その人の全てを学ぶこと

 

あなたはもうすでに、いくつかの本やDVDなどをお持ちかも知れません。
ウェブサイトでたくさん学んだかもしれません。

 

そして、
「あっAさんのこのやり方良いかも♪」 
「でもBさんのこのやり方も良いかも♪」 

 

と、手法のつまみ食いをしていませんか?

 

これがもっとも危険なことなのです。

 

ある人から、「犬はベタベタかわいがってオヤツで釣りましょう」と教わり、
別の人から「チョークチェーンで調教しましょう」「おしりをペチンとたたきましょう」と教わると、
自分の好きな手法を全部ごちゃ混ぜにやってしまうのです。

 

でも、先ほどもお話したように、犬のしつけは全てがつながっています。

 

犬からしてみたら、ベタベタされていたのにそこに急に体罰を受けたりしても、
意味がまったく理解できないのです。
飼い主さんからされた行為のギャップが激しいのでパニックになります。

 

人間は入ってくる情報を自分の都合の良いようにとらえてしまう特性があります。
例えば、テレビドラマや映画で感動的なシーンを見ると、
「自分の犬もそうなれる」「犬ってそういう動物なんだ」と錯覚してしまうのです。
その錯覚と現実のギャップを思い知り、ガッカリしたり悲観してしまうのです。

 

でもガッカリしないでください。

 

反対に、自分の想像していた以上に素晴らしい発見があったり、
想像以上に喜びに満ちあふれた犬との生活が送れることだってあるわけです。

 

 

犬のしつけを始める前に知っておくべきこと

 

私は前者も後者も経験しました。

 

後者になれるかどうかは、これからのあなた次第です(^-^)

 

 

さてお話もどりますが、まずは先生を一人にしぼること!
そしてその先生の手法もつまみ食いしないこと! 

 

これを守ってください。

 

そして、犬の問題行動は単純ではありません。
同じ現象でも原因が違っている場合もありますし、同じ手法を使うにしても、強弱やタイミングも大切です。
それを初心者の方がいきなり判断はできませんので、必ず「直接相談できる先生」にしてください。

 

対面する必要はありません。むしろ、電話や対面で話しても、人は忘れてしまうんです。
だから私はメールでご相談をお受けしています。
家族みんなで見れるし、何度も読み返して思い出すことができるからです。

 

 

A犬の特性を知ること

 

犬の特性を知っていないから、自分の思ったことと全然違う結果になるとひどくガッカリします。
でも、犬には犬の本能があります。知能の限界もあります。
子犬ならばなおさらです。
まずはそれを知ってあげないといけません。

 

たいして教えてもいないのに、アレもコレも出来ておりこうさんになれるくらいだったら、最初から苦労はしませんし、会社の社長も総理大臣も犬がやってるかもしれません(笑) 子犬なんてほんとうに小さな猛獣みたいです(笑)

 

でもそれが犬なんです。本来の姿なんです。犬の本能で精一杯生きているだけなんです。

 

しかし、そう思って何もしなかったら終わってしまいます。
犬も人間も哺乳類ですので、
死ぬまで成長できます。環境に適応することができます。

 

だから、良い環境に整えてあげるのです。その環境とは、ハウスやトイレなどの物理的なものだけではなく、

 

「人間家族からの接し方」

 

これが犬にとっての環境なのです。

 

 

犬も人間も、数百万年の自然淘汰(しぜんとうた)の中で生き残ってきました。
強い者が生き残り、強いオスと強いメスが子孫を残し、また強い子が生まれ育つ・・・
だからその種族は絶滅することなく生き残れるわけです。

 

これは先進国の現代社会でも同じですよね。
社長の能力が低かったら、会社はつぶれます。
総理大臣が無能だったら国はつぶれます。

 

いつの時代も、どんな世界も、大原則は変わりません。

 

ましてや犬には人類の文明など理解できません。
自然淘汰・生存競争を生き残ろうとする本能そのままでシンプルに生きているのです。

 

そんな犬に対して、あなたや家族がチヤホヤ甘やかしたり、
主従関係を誤解させるような接し方をしていたら
犬はどう感じるでしょうか?

 

そんな人から、アレコレ表面上の手法だけ使われても、
言うことを聞きたいと思えるでしょうか?

 

叱られて気まずいでしょうか? 褒められて嬉しいでしょうか?・・・

 

 

もうお分かりですね(^-^)

 

それに気付かれただけでも、あなたは成長したんです。
素晴らしいことなんです。